迎賓館「峰玉亭」・第一旭・奈良ホテル
7月25日
西陣に生まれ、ウールお召を開発し広め財をなした故・松山政雄の松山をとって名付けられた、松山(しょうざん)の迎賓館「峰玉亭」が特別公開しているので見学に出かけましたが、いやあ〜京都も暑いですね。
門をくぐり、北山杉が立ち並ぶ庭をしばらく進むと、ようやく玄関に辿り着くといった感じで。玄関先には緑色の紀州から取り寄せたという、石の大半が地中に埋められたこの石、なんと濡れると一段と緑色が深くなる貴重なものだそうで、雨の日に訪ねたらまた違った趣が感じられるのでしょうね。
贅を尽くした数寄屋造りの室内には、狩野派の描く絢爛豪華な襖絵、そして東の横山大観と並び、西の栖鳳と称された竹内栖鳳の掛け軸が、床の間に掛かっています。上を見れば船底天井という凝った作りで、開いた口がしばらくふさがらないまま、ゴージャスな次の間に進みました。額縁にはめたように見える庭園、50反以上もの買い物をする客との商談に使う部屋のかしこに、後世に残したい日本の職人技が駆使されていますが、後進の育成を思いはばかりながら、迎賓館を後にしました。
京都から奈良へは国道24号線で向かい、道中の城陽市にある「第一旭」で昼食を済ませました。何十年も前に京都駅東側そばの第一旭で食べた味と、ちょっと違うかな?などとおぼろげな記憶をたどってはみるものの、中華そばを思い出させる醤油味のスープは、京都のラーメンの味だなと懐かしく思いストレート麺をすするのでした。お腹を充分に満たしてくれるボリュームでした。
奈良へ向かったものの夕方になってもいっこうに涼しくならず、奈良公園の一角に佇む歴史と格式のある「奈良ホテル」のティーラウンジで涼むことにしました。手入れの行き届いた庭園を眺めながら、しばし憩いのひとときを満喫しました。
峰玉亭
船底天井
竹内栖鳳の掛け軸
紀州から運んだ石は、濡れると濃い緑色に変化する
第一旭
奈良ホテル