常滑市陶磁器会館で開催された、とこなめ焼WORKSHOPを覗いてみた
常滑市といえば、最近招き猫で賑わっていますよね。
とは言いつつも、常滑は何を隠そう歴史ある日本六古窯(にほんろっこよう)に数えられる焼き物の産地として有名な場所です。
そう言えば、皆さんご存知でしょうか?2017年4月28日、文化庁が「日本遺産」として、常滑市を含む全国の陶磁器産地で構成する「きっと恋する六古窯-日本生まれ日本育ちのやきもの産地-」を認定しました。
常滑焼も後世に残すべき素晴らしい文化という国の後押しもあり、若い焼き物に関わる世代も地域の産業を盛り上げようと様々な取り組みが生まれています。
今回見つけたのは、「とこなめ焼き WORKSHOP」というなんだかビジュアルがオシャレな案内。セピアでレトロな常滑に、なんだかカラフルでモダンなことがおきています!
常滑焼き物卸組合が主催しているこのイベントは、今回で5回目。様々なイベントを通じて焼き物の魅力を発信しているようです。
今回は常滑でつくられている砥石で、包丁をキレッキレに研ぎ、おいしい魚を更に美味しい干し物にしてみようというものでした。
参加者は地元知多半島だけでなく、名古屋など近隣からいらっしゃった方々。お子さんを連れたファミリーも参加していました。
はじめに仕掛け人であるデザイナーの高橋さんが挨拶をし、作業スタート。まずは自分たちで持参した出刃包丁を研ぐことからチャレンジがはじまりです。
常滑で砥石製造で有名なキング砥石株式会社、社長の渡辺さんが持ってきてくれた砥石を使う前に、社長自ら砥石の説明をしていただきます。
次に、研ぎ師である小泉さんのアドバイスを受けながら見様見真似で参加者の皆さんが作業していました。
砥石のプロと、研ぎのプロという贅沢な先生達を目の前に、皆さんの出刃包丁はみるみるキレッキレに。
そしてついに、魚とご対面です。今回は「お魚かたりべ」である中部水産株式会社の代表神谷さんが講師となり、キンメダイとタチウオをさばきます。
スーパーで売っている干物を作るのに、どれだけの技術と知恵が必要か、身を通して体験していました。
神谷さんの「愛があるから絶対にうまい干物になります!心配せず!」という言葉を胸に、皆さん臆せずやり通していました。
最後には「どの器にするのか、それが家の料理を料亭のように進化させるコツです!」という神谷さんの説明に、参加者の皆さんが聞き入ってしまいました。高橋さんもまとめに「せっかくの和食なので、和食器を選ぶことを楽しんで下さい」と常滑焼を紹介している姿を通じて、改めて料理にとは味ばかりではない、と考えるきっかけとなりました。
みなさんもぜひ、常滑を楽しんで、学んで、遊んでみてくださいね。
「きっと恋する六古窯」案内ページ
https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/stories/story050/index.html
「とこなめ焼き WORKSHOP」
http://tokonameyaki.jp/workshop/